背なに隠れて覗いてみれば
世界、地球も未だ蒼いから
世情したたる悔しさも良し
世田谷はずれの川風にたち
世知辛さより苦いしずくに
せめてものうそ さめてものつみ
せつなのせつなさよったもんがち
せわしいみらいとせいじゃくのかこ
せんのであいはほしくずのよう
蝉のもろさに馳せる傲慢
背負う荷物は夕日で十二分
世間知らずもなかなかどうして
芹の白さに雪を詠む夏
背広に何かを隠す時代に
責めたてる波の宛名は名無し
世話焼きだった下駄の五月蝿さ
制服に潜む透明の夢
せもたれいらずのじんせいですと
せすじをのばしていじをはりたい
せっかくうまれたこのいのちです
せせらぐこころもにぎるこぶしも