頭文字・す

すだれまつげの雫に逆さの
すれっからしの月が潤めば
すぎた木漏れ日まだあたたかく
すじがき通りの千古となるか

すすける心に降る雨を聴く
すねる唇まだ口ずさむ
すてるつよさもよわさもなしに
すがるこころをまたのみこんで

すりきれると云う表現が
すっかり廃れてしまって
すぐに消えゆく音だけ流行る
すこしも明日へ響くことなく
すてきすてきと使い捨てるの

すったもんだのそのまた先が
すばらしいかもしれないからね
すみもすき間も呼吸を許す
すまし顏ならおてのものよと

すいもあまいもとにもかくにも
すっかりすっぽりたいせつなのです
すいぎょのまじわりけんえんのなか
すきときらいとあとあいしてる
すずめひゃくまでおどりわすれず
すたんど・ばい・みー
すたー・まい・でぃあ

すりへるいのちは後ろへ舞って
すぎた日々へとベールをかける
すなにまみれた尾鰭を真似て
すそを揺らしてすゝめと唄う


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