おざなりな今が降り積もり
幼い嘴なお尖る
おしまれたいが故の嘘
溺れる心の海の深くのディアマンテ
お互い違いの明日を見て
おきざりにした片靴ふたつ
思い出の中育つやさしさ
泳いでいるのは懐かしさだけ
おわらんことが哀しいのです
おわれんことが嬉しいのです
おぼつかない足取りを
おもしろがられるか
怒られるか
おちてゆくのなら独りがいい
恩が増えるほど
重くなるあしたの空に
落ち込んでいる伏し目より
怒った流し目のほうがずっといい
音が音にしか聞こえない夜
起き抜けの朝の白い空気
おとぎの名残は鼻先の幻
思い出す度に私を暖めてくれる
追いかけながら増えてゆく宝物に
おしみなくせめてありがとうを
おごりたかぶる世間知らずは
おこがましくなまいきでいたいのさ
雑文 散文